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「106万円の壁」撤廃!何が変わる?(2026年10月予定)

「106万円の壁」撤廃!何が変わる?(2026年10月予定)

2026年08月29日 16:46

■「106万円の壁」が撤廃されるのをご存じですか?

「もう少し働きたいけれど、社会保険料がかかるのでシフトを減らしている」という方も多いのではないでしょうか。働く時間を調整する原因の一つとなっていた、いわゆる「106万円の壁」は、2026年10月に撤廃される予定です。

今回は、社会保険の加入要件がどのように変わるのか、働き方を考えるうえで知っておきたいポイントを分かりやすくご紹介します。


■「106万円の壁」とは?

現在、パート・アルバイトなどの短時間労働者が勤務先の社会保険(健康保険・厚生年金保険)に加入するのは、原則として次の要件をすべて満たす場合です。

①所定内賃金が月額8.8万円以上
②週の所定労働時間が20時間以上
③従業員数51人以上の企業に勤務している
④2か月を超えて雇用される見込みがある
⑤学生ではない

月額8.8万円を年収に換算すると約106万円になることから、「106万円の壁」と呼ばれています。


■2026年10月から何が変わる?

2026年10月には、月額8.8万円以上という「賃金要件」が撤廃される予定です。そのため、従業員数51人以上の企業で働く方は、収入額にかかわらず、次の要件を満たすと社会保険の加入対象になります。

①週の所定労働時間が20時間以上
②2か月を超えて雇用される見込みがある
③学生ではない

つまり、これまでのように「年収106万円を超えるかどうか」ではなく、「週に何時間働くか」が重要な基準になります。

※企業規模の要件は段階的に縮小されるため、2026年10月時点では、原則として従業員数51人以上の企業が対象です。


■社会保険に加入する3つのメリット

「社会保険に加入すると手取りが減る」という面に目が向きがちですが、加入によって受けられる保障も手厚くなります。

①将来受け取る年金が増える

厚生年金に加入すると、老齢基礎年金に加えて、加入期間や給与額に応じた老齢厚生年金を受け取れます。厚生労働省の試算では、月収9万円で20年間加入した場合、将来受け取る年金が年間約10万円増えるとされています。

②病気やケガで休んだときの保障が受けられる

業務外の病気やケガで仕事を休み、給与を受け取れない場合には、「傷病手当金」が支給されることがあります。支給額はおおむね給与の3分の2で、支給開始日から通算して最長1年6か月受け取れます。

③出産のために休んだときの保障が受けられる

出産のために仕事を休み、給与を受け取れない場合には、「出産手当金」が支給されることがあります。支給額はおおむね給与の3分の2で、原則として出産予定日前42日から出産日の翌日以後56日までが対象です。


■知っておきたい4つの注意点

一方で、社会保険の加入にあたっては、次の点にも注意が必要です。

①短期的には手取りが減る

社会保険に加入すると、給与から健康保険料や厚生年金保険料などが差し引かれます。保険料は給与額、年齢、加入する健康保険などによって異なりますが、月収9万円程度の場合、毎月の本人負担はおおむね1万2,000円から1万4,000円程度が目安です。

②「130万円の壁」は残る

「106万円の壁」が撤廃されても、社会保険の扶養に関する「130万円の壁」がなくなるわけではありません。ただし、勤務先の社会保険の加入要件を満たした場合は、年収が130万円未満であっても、配偶者の扶養から外れて自分で社会保険に加入します。

「106万円の壁」と「130万円の壁」は仕組みが異なるため、混同しないようにしましょう。

③企業規模の要件も段階的に撤廃される

現在は原則として従業員数51人以上の企業が対象ですが、今後は次のように対象企業が拡大される予定です。

・2027年10月から:従業員数36人以上
・2029年10月から:従業員数21人以上
・2032年10月から:従業員数11人以上
・2035年10月から:企業規模にかかわらず対象

将来的には、勤務先の企業規模にかかわらず、週20時間以上働く短時間労働者が社会保険に加入する仕組みになります。

④保険料負担を軽減する措置が設けられる

企業規模要件の見直しなどにより、新たに社会保険の加入対象となる方については、本人の保険料負担を軽減できる措置が設けられます。対象となるのは、従業員数50人以下の企業などで働き、標準報酬月額が12万6,000円以下の短時間労働者です。勤務先がこの制度を利用した場合、会社が通常より多く保険料を負担することで、本人の負担を最長3年間軽減できることがあります。

※すべての方に自動的に適用されるものではありません。対象になるかどうかは、勤務先にご確認ください。


■ご自身の働き方を確認してみましょう

今回の改正により、これまで年収106万円未満に抑えていた方でも、新たに社会保険の加入対象となる可能性があります。まずは、次の点を確認してみましょう。

✓ 週の所定労働時間は何時間か
✓ 勤務先の従業員数は何人か
✓ 2か月を超えて働く予定があるか
✓ 社会保険加入後の手取りはいくらになるか
✓ 将来受け取る年金がどのくらい増えるか


■まとめ

2026年10月には、社会保険の加入要件のうち「月額8.8万円以上」という賃金要件が撤廃される予定です。これにより、従業員数51人以上の企業では、年収にかかわらず、週20時間以上働く方が社会保険の加入対象になりやすくなります。

社会保険に加入すると、短期的には手取りが減る可能性がありますが、将来受け取る年金が増え、病気やケガ、出産で仕事を休んだときの保障も手厚くなります。大切なのは、目先の手取りだけでなく、将来の年金や家族全体の収入、税金、社会保険料まで含めて考えることです。


株式会社ほけん相談室では、保険だけでなく、暮らしやお金に役立つ情報も定期的に発信しています。皆さまの毎日が少しでも安心で豊かなものになるよう、これからも「暮らしに役立つ情報」をお届けしてまいります。


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