
iDeCoがもっと使いやすく!2026年12月の制度改正とは?
2026年09月14日 22:57
■iDeCoがもっと使いやすくなることをご存じですか?
iDeCoは、老後の資産づくりを後押ししてくれる私的年金制度です。2026年12月1日からは、加入できる年齢の拡大や掛金上限額の引き上げが予定されており、これまで以上に幅広い方が活用しやすくなります。
今回は、iDeCoの基本的な仕組みと税制上のメリット、制度改正のポイントを分かりやすくご紹介します。
■そもそもiDeCoとは?
iDeCoの正式名称は「個人型確定拠出年金」です。自分で掛金を拠出し、定期預金や投資信託などの運用商品を選んで老後の資産を準備する私的年金制度です。
原則として60歳まで資産を引き出せないという制約がある一方、次の3つの税制上のメリットがあります。
①掛金が全額所得控除になる
支払った掛金は、全額が「小規模企業共済等掛金控除」の対象になります。所得税や住民税が課税されている方は、掛金額や所得に応じて税負担を軽減できます。
②運用益が非課税になる
通常、投資信託などの運用で得た利益には税金がかかりますが、iDeCoの運用益は非課税となり、そのまま再投資されます。
③受け取るときにも控除が受けられる
積み立てた資産を一時金で受け取る場合は「退職所得控除」、年金として受け取る場合は「公的年金等控除」の対象になります。※受取額やほかの退職金・年金の状況によっては、税金がかかる場合があります。
■iDeCoの仕組み
毎月の掛金は、原則として5,000円から1,000円単位で設定できます。定期預金、保険商品、投資信託などの中から自分で商品を選び、積み立てた資産を原則60歳以降に受け取る仕組みです。掛金額は一定の範囲内で変更でき、拠出を一時的に停止することもできます。ただし、運用商品によっては、受取額が積み立てた掛金の合計額を下回る可能性があります。また、加入時や運用期間中、受取時には所定の手数料がかかります。
■2026年12月から何が変わる?
今回の改正では、主に次の2つのポイントが変わります。
①加入できる年齢が拡大される
現在は、国民年金の被保険者であることなどがiDeCoに加入するための要件となっています。2026年12月1日からは、国民年金の被保険者ではない60歳以上70歳未満の方でも、一定の要件を満たす場合は、iDeCoへの加入や掛金の拠出を継続できるようになります。対象となるのは、原則として次のいずれかに該当する方です。
✓ iDeCoの加入者だった方
✓ iDeCoの運用指図者である方
✓ 企業年金からiDeCoへ資産を移換する方
このほか、老齢基礎年金やiDeCoの老齢給付金を受給していないこと、企業型確定拠出年金でマッチング拠出をしていないことなどの要件があります。なお、施行日から3年間は経過措置が設けられ、上記に該当しない60歳以上70歳未満の方でも、一定の要件を満たせば加入できる場合があります。
②掛金の上限額が引き上げられる
毎月拠出できる掛金の上限額も引き上げられます。
・自営業者やフリーランスなど
iDeCoと国民年金基金などを合わせた上限額が、現在の月額6万8,000円から月額7万5,000円へ引き上げられます。
・会社員や公務員など
勤務先の企業年金の有無や種類による違いを整理し、iDeCoと企業年金などを合わせた上限額が月額6万2,000円になります。
・会社員などに扶養されている配偶者
国民年金の第3号被保険者の掛金上限額は、現在と同じ月額2万3,000円です。※企業年金などに加入している方は、勤務先の企業年金の掛金額などを差し引いて、実際にiDeCoへ拠出できる金額が決まります。
■知っておきたい4つの注意点
iDeCoを利用する際には、次の点にも注意が必要です。
①原則60歳まで引き出せない
iDeCoは老後の資産形成を目的とした制度のため、原則として60歳になるまで途中で資産を引き出せません。
住宅購入費や教育資金、急な出費に備えるお金とは分けて考える必要があります。
②元本割れの可能性がある
投資信託などで運用する場合、運用状況によっては資産が増えることもありますが、掛金の合計額を下回る可能性もあります。
③手数料がかかる
iDeCoには、加入時、掛金の納付時、運用期間中、資産の受取時などに手数料がかかります。手数料の金額は、選ぶ金融機関や運用商品によって異なります。
④税制上の効果は人によって異なる
掛金の所得控除による節税効果は、収入や課税所得によって異なります。所得税や住民税が課税されていない方は、掛金を拠出しても所得控除による節税効果を受けられません。
■ご自身のiDeCoを確認してみましょう
今回の改正により、これまで年齢や掛金上限額の関係で十分に活用できなかった方も、老後の資産づくりを続けやすくなります。まずは、次の点を確認してみましょう。
✓ 現在のiDeCoの掛金はいくらか
✓ 勤務先に企業年金があるか
✓ 改正後はいくらまで拠出できるか
✓ 60歳まで使わない資金を確保できるか
✓ 運用商品や手数料は自分に合っているか
✓ 受け取るときの税金はどうなるか
■まとめ
iDeCoは、掛金の拠出時、運用中、資産の受取時に税制上の優遇措置が設けられている私的年金制度です。2026年12月1日からは、一定の要件を満たす方の加入可能年齢が70歳未満まで拡大され、掛金の上限額も引き上げられる予定です。
一方で、原則60歳まで引き出せないことや、運用商品によっては元本割れの可能性があることにも注意が必要です。制度のメリットだけで判断せず、現在の家計や今後必要になる資金、老後までの期間などを踏まえて、無理のない金額で活用することが大切です。
株式会社ほけん相談室では、保険だけでなく、暮らしやお金に役立つ情報も定期的に発信しています。皆さまの毎日が少しでも安心で豊かなものになるよう、これからも「暮らしに役立つ情報」をお届けしてまいります。
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