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2026 年の税制改正で「年収の壁」がまた変わります

2026 年の税制改正で「年収の壁」がまた変わります

2026年09月28日 00:14

■2026年の税制改正で「年収の壁」が変わることをご存じですか?

「年収の壁」は、税金や扶養の扱いが変わる年収の目安です。2026年の税制改正では、2025年に続いて控除の見直しが行われ、私たちの働き方や家計に関わる金額も変わります。

今回は、「年収の壁」の変更点と、子育て世帯に関わる制度改正のポイントを分かりやすくご紹介します。

■そもそも「年収の壁」とは?

年収が一定の金額を超えることで、税金がかかり始めたり、配偶者や家族の扶養に関する扱いが変わったりする目安を、一般に「年収の壁」と呼びます。

ただし、「年収の壁」は1つではありません。所得税、住民税、社会保険では、それぞれ仕組みや基準が異なります。働く時間や収入を考える際は、どの制度の「壁」なのかを確認することが大切です。

■2026年の税制改正で何が変わる?

今回の改正では、所得税を計算するときに収入や所得から差し引く、次の2つの控除が引き上げられます。

①基礎控除が引き上げられる

基礎控除は、所得などの要件に応じて受けられる控除です。2026年分から、所得税の基礎控除が58万円から62万円へ引き上げられます。

さらに、一定の所得以下の方には期間限定の上乗せ措置が設けられ、基礎控除額は最大104万円となります。

※実際に適用される控除額は、所得や対象となる年分によって異なります。

②給与所得控除の最低保障額が引き上げられる

給与所得控除は、会社員やパート・アルバイトなど、給与を受け取る方の給与収入から差し引く控除です。

給与収入が220万円以下の場合の控除額は、65万円から69万円へ引き上げられます。加えて、2026年・2027年は特例として5万円が上乗せされ、74万円となります。

■「年収の壁」はどう変わる?

控除の引き上げに伴い、税金がかかり始める年収や、扶養に関する控除を受けられる年収の目安も変わります。

①所得税がかかり始める目安は178万円に

基礎控除と給与所得控除の引き上げにより、所得税がかかり始める年収の目安は、給与収入ベースで160万円から178万円へ引き上げられます。

毎月の給与から天引きされる所得税は、2026年11月までは従来の方法で計算され、年末調整で精算される予定です。

※給与以外の所得がある場合などは、扱いが異なります。

②住民税が非課税となる目安も変わる

住民税は、前年の所得をもとに計算されます。給与収入のみの場合、住民税が非課税となる年収の目安は、次のように変わる見込みです。

・2026年度の住民税
2025年分の収入をもとに計算され、非課税となる年収の目安は110万円以下です。

・2027年度以降の住民税
2026年分以降の収入をもとに計算され、非課税となる年収の目安は119万円以下となる見込みです。

※非課税となる金額は、家族構成やお住まいの自治体によって異なります。

③配偶者や扶養家族に関する年収の目安も引き上げられる

配偶者控除や扶養控除などについても、対象となるご家族の給与収入の目安が変わります。

✓ 配偶者控除:123万円から136万円へ
✓ 配偶者特別控除を満額で受けられる上限:160万円から169万円へ
✓ 扶養控除:123万円から136万円へ
✓ 特定親族特別控除を満額で受けられる上限:150万円から159万円へ

特定親族特別控除は、19歳から22歳までの親族を対象として、2025年に新設された制度です。

※上記は、対象となる配偶者や親族の収入が給与のみの場合の目安です。控除を受けるご本人の所得など、別途要件があります。

■子育て世帯に関わる3つのポイント

今回の改正では、子どもの将来に向けた資産づくりや住宅購入、生命保険料に関する支援も見直されます。

①18歳未満でもNISAを利用できるようになる予定

2027年からは、NISAの「つみたて投資枠」の対象年齢の下限が撤廃され、18歳未満のお子さまも利用できるようになる予定です。メディアなどでは「こどもNISA」とも呼ばれています。

年間投資枠は60万円、非課税保有限度額は600万円で、一定の要件のもと、12歳以降は払い出しも可能になる見込みです。

②住宅ローン減税の支援が拡充される

住宅ローン減税では、子育て世帯などを対象とした控除対象借入限度額の上乗せ措置が拡充されます。また、制度の適用期限は2030年末まで5年間延長されます。

住宅の購入を検討している方は、入居する時期や住宅の条件、ご家族の状況によって、どのような控除を受けられるか確認しておきましょう。

③一般生命保険料控除の限度額が引き上げられる

23歳未満の扶養親族がいるご家庭では、所得税の一般生命保険料控除の限度額が最大6万円に引き上げられ、この措置は2027年分まで延長されます。

※今回の引き上げは一般生命保険料控除が対象です。介護医療保険料控除や個人年金保険料控除の限度額が、それぞれ6万円になるわけではありません。

■知っておきたい3つの注意点

働き方や家計を見直す際には、次の点にも注意が必要です。

①税金と社会保険の「壁」は別の制度

社会保険の扶養基準として知られる「130万円の壁」は、今回の税制改正とは別の制度です。

所得税がかからない年収の範囲であっても、勤務先や働き方などによっては、社会保険への加入や保険料の負担が生じる場合があります。

②制度によって反映される時期が異なる

所得税と住民税では、改正の内容が反映される時期が異なります。また、所得税の改正による減税分が、すぐに毎月の手取りに反映されるとは限りません。

年収の目安だけでなく、「いつの収入に適用されるのか」「いつの税額に反映されるのか」も確認しましょう。

③税負担への影響は人によって異なる

適用される控除や税負担への影響は、ご本人の所得、ご家族の収入、扶養の状況などによって異なります。

「年収の壁が上がったから大丈夫」と判断せず、ご家庭全体の収入と負担のバランスを確認することが大切です。

■ご自身やご家族の働き方を確認してみましょう

今回の改正は、働く時間や家計の計画を見直すきっかけにもなります。まずは、次の点を確認してみましょう。

✓ ご自身やご家族の年収はいくらになる見込みか
✓ 配偶者控除や扶養控除の対象になるか
✓ 社会保険への加入や扶養の条件はどうなっているか
✓ 働く時間を増やした場合、手取りはどう変わるか
✓ 子どもの教育資金をどのように準備するか
✓ 住宅ローン減税や生命保険料控除の対象になるか

■まとめ

2026年の税制改正では、基礎控除や給与所得控除が拡大され、所得税がかかり始める年収や、配偶者・扶養家族に関する年収の目安が引き上げられます。子育て世帯に関わる資産づくりや住宅購入、生命保険料控除の制度も見直されます。

一方で、税金と社会保険では仕組みが異なり、改正の影響もご家庭によって変わります。年収の金額だけで判断せず、ご自身やご家族の働き方、手取り、今後必要になる資金を踏まえて、無理のない家計の計画を立てることが大切です。

株式会社ほけん相談室では、保険だけでなく、暮らしやお金に役立つ情報も定期的に発信しています。皆さまの毎日が少しでも安心で豊かなものになるよう、これからも「暮らしに役立つ情報」をお届けしてまいります。

▼こんな方はぜひご相談ください▼

✓ 働き方の変化に合わせて家計を見直したい
✓ 子どもの教育資金を計画的に準備したい
✓ NISAを活用した資産づくりについて知りたい
✓ 住宅購入後の家計や保障を確認したい
✓ 加入している生命保険の内容を見直したい
✓ 自分や家族に合ったライフプランを作りたい